「和食薬膳レシピ」ちょっと難しい本なのかなとも思いながら気になり手に取った本です。
薬膳と聞くと漢方を使った敷居の高い料理を想像してしまいます。
しかし、本来はふだんの生活の中で毎日取り入れられてこそ薬膳(薬になる食事)といえるのではないでしょうか。
そして、日本人の私たちが日常で食べている食事、和食こそ日本人に最も適した薬膳なのだと本の著者は言います。
和食の基本に「一汁三菜」かあります。
そこには薬膳の理論がそのまま生きているといいます。
例えば焼き魚には大根おろしがつきものです。
これは大根おろしの殺菌作用で、魚毒を消して、消化を促進し、腸内の異常発酵を防ぐ和食の知恵なのです。
他にも、青菜に生姜を散らしたり、たけのこに木の芽を添えるのは胃の冷えを防ぐ効果があります。
このように古くから受け継がれてきた和食にはトラブルを未然に防ぐ心遣いに溢れています。
忙しさの余り単品で済ましたりしがちな我が家の食事、見直さなければと考えさせられました。
一品では欠けるものを補い合う、まさに薬になる膳の和食のすばらしさを知ることが出来ました。